■患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
1.否定的感情の表出を受け入れる。
2.患者の表情や行動より言語による表現を重視する。
3.相手の言うことに耳を傾けるより自分の伝えたいことに焦点をおく。
4.会話を多くするほど信頼関係は深まる。 |
1 |
1. |
(○) |
否定的感情は受け手の感情を刺激し、傾聴や共感に影響を与えるが、否定的感情の奥にある意味を理解することにより相手への理解が深まる。 |
2. |
(×) |
非言語的表現は患者の感情を表現しているので、表情や行動を通して言語的表現の真の意味を理解することが必要である。 |
3. |
(×) |
コミュニケーションの成立は、本当に相手の言いたいことや感情を理解していくことである。こちらの言いたいことを伝えることに焦点を置かないで、まず相手の理解を深めることに焦点を置く。 |
4. |
(×) |
コミュニケーションの成立は相手の理解を深め、相互関係の成立が重要であるので言語的表現である会話にのみ焦点を当てていると相手の理解にはつながらないため、信頼関係の成立とはならない。 |
コミュニケーションとは人と人とが互いの意思や感情、考えを表現し、またそれを受け取ることであり、対人関係の最も基本となるものである。受け取るときは感覚機能を活用し、その情報は受け取る側の知識、判断、価値観、経験などにより解釈されるので、先入観や受け手のもつこれらのものに左右されずに傾聴することが重要である。非言語的コミュニケーションは患者の感情を表現しているので、言語的コミュニケーションの表現にとらわれずに両面から患者の真の表現を理解する必要がある。 |