2.細胞と組織−−2)遺伝情報
DNAの複製  
DNAからRNAへの転写(遺伝情報の読み取り)  
過去問題
②臨床生化学
p.103〜120
遺伝情報が何からできていて,どのように保存されているのかを理解する.
遺伝情報がどのようにして次の世代へ伝わるのかを理解する.
遺伝情報がどのようにしてRNA,タンパク質となり機能するようになるのかを理解する.
遺伝子の変化が体にどのような変化を及ぼすのかを理解する.
今日の医学的な課題と遺伝子を含む生命科学の研究成果の利用について理解する.
1 遺伝情報(遺伝情報を担う物質)
  (1)遺伝情報の保存と発現
(2)遺伝子,染色体,ゲノム
2 DNAの複製(遺伝情報のコピー)
  (1)複製の基本的な機構
3 DNAからRNAへの転写(遺伝情報の読み取り)
  (1)転写反応
(2)転写の基本的な機構
(3)遺伝子発現の調節
4 RNAからタンパク質への翻訳(遺伝情報の解読)
  (1)翻訳に関わる分子−mRNA,リボソーム,tRNA
(2)遺伝暗号(コドン)
(3)翻訳(タンパク合成)の過程
5 遺伝子の変化
  (1)病気と遺伝子
(2)DNAの変異
(3)遺伝病
6 遺伝子診断・遺伝子治療と看護学的課題
二重らせん
分化
遺伝情報
複製
転写
翻訳
遺伝情報の発現
原核生物
真核生物
遺伝子
ヒストン
ヌクレオソーム
クロマチン(染色質)
分裂期
染色体(クロモソーム)
ゲノム
DNAポリメラーゼ
半保存的複製
複製開始点
rRNA
tRNA
mRNA
RNAポリメラーゼ
鋳型鎖
コード鎖
プロモーター
キャップ構造
ポリAテイル
hnRNA
エキソン
イントロン
スプライシング
遺伝子発現
リボソーム
コドン
アンチコドン
アミノアシルtRNA
遺伝暗号
ペプチド結合
遺伝病(遺伝子疾患)
突然変異
ナンセンス変異
ミスセンス変異
欠失
挿入
サイレント変異
体細胞
生殖細胞
染色体異常型
単一遺伝子型
多因子型
遺伝子診断
遺伝子治療
ケーススタディ
  細菌感染のとき,抗生物質を処方するのはなぜか.

「もともと抗生物質は,放線菌などの菌類がほかの微生物の繁殖を妨げるために生産・分泌していたもの.医薬品として利用する場合は,ヒトのような真核生物と病原菌などの原核生物の違いを利用しているものが多い. 例えば,テトラサイクリンは原核生物リボソームへのアミノアシルtRNAの結合を阻害するが,真核生物のリボソームには作用しない.これは真核生物と原核生物のリボソームの構造の違いを利用したケースである. リボソームに作用してタンパク合成を阻害する抗生物質としては,そのほかにもストレプトマイシンが原核生物の30Sリボソームに特異的に作用し,クロラムフェニコールが原核生物の50Sリボソームに作用することなどが知られている. これらの薬剤も真核生物のリボソームには作用することはない.このほかにも,原核生物にありヒトに存在しない細胞壁に特異的に作用するペニシリン類などの抗生物質も数多く使われている」 と説明しよう.