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テキストP.3の「(3)実施方法,評価」を読む. |
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妊婦はそれぞれ独自の妊娠経過を経るので,いずれの項目についても個人差を考慮して,妊娠経過を追って観察を行い,その妊娠経過をふまえて評価することが重要になる. |
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テキストP.3の「腹部の視診項目と評価の視点」について説明する. |
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腹部の形態は,丸く,卵円形であることが多いが,尖腹あるいは懸垂腹の形態のこともある.
⇒P.3のプラスα「尖腹と懸垂腹」を読む.
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次に皮膚の状態をみる.妊娠線は妊娠8カ月ごろ以降,皮膚の深部結合組織が伸展・断裂することによって,皮膚に長さ5〜6cm,幅5mm程度のなめらかで光沢があり青赤色から赤褐色の線が出現する.分娩後は退色・瘢痕化して旧妊娠線と呼ばれる.そのため経産婦のなかには妊娠線と旧妊娠線とが混在している場合もある. |
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その他,妊娠性色素沈着がみられることもあり,腹壁正中線の特に臍部から恥丘までの部や腋窩にみられることが多くある. |
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妊娠中には基礎代謝が亢進することによって,発汗が多いと発疹がみられることもある
⇒P.3の「皮膚の状態」での「(1)妊娠腺,(2)妊娠性色素沈着,(3)発疹」を読む.
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臍窩の状態の観察も大切で,妊娠7カ月ごろから,増大した妊娠子宮によって押し出され,浅くなり,平坦化〜隆起することもある.
⇒P.3の「臍窩の状態」を読む.
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腹部の浮腫も観察されることがあり,妊娠期に胎児心音を聴取するために超音波ドプラー装置の先端(プローブ)を密着させたときの圧痕として観察されることもある.また浮腫があると皮膚に光沢が生じる.
⇒P.4の「浮腫」を読む.
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腹部の静脈瘤の有無の観察も大切である.皮下を走行する静脈が拡張,屈伸,蛇行して皮膚より膨隆することもある.
⇒P.4の「静脈瘤」を読む.
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妊娠後期は大きくなった胎児の四肢の動きが腹壁に伝わり波立っているように観察されることもある.
⇒P.4の「胎動」を読む.
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乳房の観察も妊娠期に重要な項目であるが,詳しくは,P.13の「3 乳房の手当て」で学習する. |
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その他,顔面ではそばかすがより黒っぽくなる,浮腫,歯肉炎などが出現しやすいこともよく観察される. ⇒P.4の「顔面」,プラスα「妊娠雀斑」「妊娠と歯周病」を読む.
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上肢・下肢では,浮腫や赤み,下肢の静脈瘤が観察されることがある.妊娠高血圧症候群の症状や腹部や陰部・腟壁の静脈瘤の有無と関連づけて観察をすることが重要である. ⇒P.4の「上肢・下肢」を読む.
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