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3分
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板書(授業終了まで消さない)
学習目標
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1.
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セルフケアの多義性を理解する.
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2.
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中途障害者のセルフケア再獲得支援について理解する. |
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3.
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セルフケア再獲得モデルを理解する. |
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| ○ |
パワーポイント「学習目標」 |
| ○ |
今回の学習を動機づける. |
| ○ |
講義終了まで残し,終了時,学習の理解度を確認する. |
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10分
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板書
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1. |
成人とは |
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2. |
セルフケア(self care)とは
そのさまざまなとらえ方について
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発問
| ○ |
自分は成人か?
成人とはどのような人かについて思い出してもらい,もう一度説明する.
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説明
| ○ |
セルフケアの概念は古くから存在しているが,決まった定義はなく,さまざまな立場からのとらえ方がある.オレムの定義について強調して説明する. |
| ○ |
成人の発達段階の特徴として,身体的側面において社会で働くのに十分な機能を維持しており,心理的側面においては自己判断により行動する能力を持ち,社会的側面では両親から自立し,新しい家庭を築き次世代を育成する. |
| ○ |
このような発達段階にある成人は,自分だけでなく他者をもケアできる,高いセルフケア能力をもっている. |
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| ○ |
パワーポイント「成人とセルフケア」 |
| ○ |
ナーシング・グラフィカ22「成人看護学 成人看護学概論」での学習と結びつけながら説明を行う. |
| ○ |
発達段階,課題について簡単に振り返る. |
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発問
| ○ |
自分はセルフケアができているか? どんなセルフケアを行っているか? |
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12分
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説明
| ○ |
このような発達段階にある成人に疾病や外傷が起こると,セルフケアの低下が起こる. |
板書
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1. |
一時的なもの
例:骨折,風邪による発熱など
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2. |
長期または生涯にわたるもの
例:脊髄損傷,関節リウマチなど
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説明
| ○ |
セルフケアの低下状態の起こり方や程度,期間はさまざまであるが,いずれにせよ今までできていたことができなくなることは苦痛なことであり,成人期は特に,本人だけでなく周囲にも影響を及ぼすことになる. |
| ○ |
つまり,早期にこれらを再獲得する必要がある.疾病や外傷によって低下したセルフケアを再獲得するには,医師や看護職といった専門家の助言が重要である. |
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| ○ |
もし,今自分が右腕を骨折したら,第1段階で考えた自分が行っているセルフケアがどうなるか考えてもらう. |
| ○ |
パワーポイント「セルフケアの低下」 |
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5分
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板書
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1. |
一時的なもの
例:骨折,風邪による発熱など
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2. |
長期または生涯にわたるもの
例:脊髄損傷,関節リウマチなど
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説明
| ○ |
セルフケアの低下の期間はさまざまである.その原因となった疾病や外傷が治癒するものであれば,セルフケアの低下は時間とともに解決する.しかし進行性であり回復が望めないような場合はセルフケアが低下する一方である. |
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板書
説明
| ○ |
人生の途中で障害を負い,セルフケアが低下したまま残りの人生を過ごさなければならない人を中途障害者と呼ぶ. |
| ○ |
中途障害者が新たなセルフケア様式を獲得するまでには,本人と支援者双方の多大な努力を必要とする. |
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15分
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| □ |
中途障害者とセルフケア再獲得の支援において考慮すべき要素 |
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板書・発問
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人が学習し,新たなことを取り入れる際にはどのようなことが必要か? |
予想回答
| ○ |
意欲,記憶力,理解力,経済力,社会的支援,時間,視力や聴力,努力など |
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板書
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1. |
「喪失」体験とセルフケア再獲得への意欲の湧出 |
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2. |
学習の困難さに合わせた支援 |
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3. |
人的物的環境の整備 |
説明
| ○ |
中途障害者が低下したセルフケアを再獲得するには医師や看護職の支援が必要である. |
| ○ |
看護職として,まず,大人が学習する際に必要なことや成人期の特徴を踏まえた上で個人の状況を把握しなければならない.そして中途障害者に支援を行う時に考慮すべき要素としてこの3つが挙げられる. |
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| 1. |
「喪失」体験とセルフケア再獲得への意欲の湧出
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板書
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1. |
セルフケアの低下 |
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2. |
ボディイメージの変化 |
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3. |
「喪失」体験 |
説明
| ○ |
セルフケアの低下にともない,本人に起こっていることを全人的にとらえることが必要である. |
| ○ |
疾病や外傷によって起こるセルフケアの低下は,身体の形態変化・機能変化が原因となっている場合が多い. |
| ○ |
この身体変化は本人の持っているボディイメージにも変化をもたらし,さらには形態や機能を失うという「喪失」体験となっている. |
| ○ |
この状況において,本人が新しい技術や知識を習得していかなければならない困難さを理解し,気持ちの立て直しができるような支援や,セルフケア再獲得への意欲が湧出するような支援が重要である. |
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板書
| ○ |
流動性知能と結晶性知能の生涯にわたる発達
テキストP.9 図1-2「流動性知能と結晶性知能の生涯にわたる発達」を提示する.
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説明
| ○ |
先の発問によって得られた意見を活用し,テキストP.9の図1-2「流動性知能と結晶性知能の生涯にわたる発達」から,加齢にともない流動性知能が低下することについて説明を加えながら,中途障害者となった時期によって身体的な特徴の違いがあり,学習能力が異なってくることを説明する. |
| ○ |
本人の状況から学習の困難さをアセスメントし,それに合わせた支援が重要である. |
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板書
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1. |
人的環境
家族や友人,職場など周囲の支援
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2. |
物的環境
専門家の助言,家屋の改築,自助具の確保,経済的支援など
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説明
| ○ |
セルフケアの再獲得のためには,本人の能力だけでなく周囲からの支援や物的環境の整備も必要となってくる. |
| ○ |
中途障害者へのセルフケア再獲得の支援には,高い専門能力が求められる. |
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40分
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板書
説明
| ○ |
このモデルは,人が生きていくのに必要不可欠なセルフケアが低下した状態を表す「生命維持レベルのセルフケア」,生命の危機を脱して生活できる状態になったときに必要な「生活基本行動レベルのセルフケア」,そして社会生活のQOL に関する「社会生活レベルのセルフケア」という3つの異なる次元のセルフケアの存在をもとに分類されている. |
| ○ |
生活基本行動レベルのセルフケアの次元にシフトしてきた際に,この次元のセルフケアをベースに本人のセルフケア低下を見極め,その人の社会生活の特徴に合わせてセルフケアをアレンジしていく.
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グループワーク・板書
| ○ |
テーマ
以下の6項目について,少人数のグループで検討する.
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1. |
この事例はセルフケア再獲得モデルのどの次元にいるか. |
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2. |
セルフケアの6領域それぞれのレベルはどうか. |
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3. |
低下しているセルフケアの領域はどこか. |
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4. |
どのセルフケア領域に対してどのようにアレンジされているか. |
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5. |
アレンジの際には事例のどのような情報が活用されているか. |
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6. |
この事例において他に知りたい情報や必要と考えられる支援があれば列挙してみる. |
説明
| ○ |
このモデルは,あらゆる健康レベルにある人がセルフケア低下をきたしたときに,その人をアセスメントし,援助方法の一つの視座を与えるものである. |
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| ○ |
テキストP.11の事例について考える. |
| ○ |
左記の項目に沿って事例に書かれている内容を抜粋してまとめる. |
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5分
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説明
| ○ |
予習,授業を通して疑問点がないか質問を受ける. |
課題
| ○ |
自分が毎日行っているセルフケアについて書き出してみる. |
| ○ |
グループワークでの内容を振り返り,各自でまとめ直すことで理解を深める. |
予習
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