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40
分
(10分)
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書
板
書
説明
○ |
子宮頸部の癌で,進行の度合いによって,0期からIV期に分類される. |
○ |
子宮頸部癌の発展と進展にHPV感染が関与している. |
○ |
HPV感染者は非感染者と比較し,扁平上皮癌発生のリスクが20倍,子宮頸部上皮内腫瘍発生のリスクが30倍高
いと報告されている.リスク因子としては,喫煙が挙げられる. |
○ |
予防因子としては,ビタミンC,ビタミンE,葉酸の摂取がある. |
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○ |
各段階の子宮頸部異形成が癌に遷移するまでの期間
テキストP.159 図6 -2「各段階の子宮頸部異形成が癌に遷移するまでの期間」を提示する. |
説明
○ |
2001(平成13)年の統計では,子宮頸癌の好発年齢は40歳代である.高齢化にかかわらず,若年層へ広がり
つつある. |
○ |
40歳以下の子宮頸部浸潤癌の人口10万人比の罹患率が1982(昭和57)〜86(昭和61)年で10であっ
たのが,1992(平成4)〜96(平成8)年は16に増加している. |
○ |
2001(平成13)年では,Ia期11.6%,IIb期18.7%,II期13.4%,III期8.8%,IV期4.2%となっている. |
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説
明
○ |
多い症状は性器出血で,性交後の出血や月経間の不正出血で来院する場合が多い. |
○ |
薄い血の混じったにおいのあるおりもので来院することもある. |
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説
明
○ |
英国の子宮頸癌の検診は,浸潤癌の罹患率を35%低下させ,死亡率を40%低下させたと報告されている. |
○ |
まずは,細胞診,正確な診断は生検による組織標本からなされる. |
○ |
2009年から細胞診は,ベセスダシステム2001の報告様式を採用することになった. |
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○ |
腫瘍マーカーは,リンパ節転移を含めた癌の広がりの把握,治療効果や予後の判定に有用である. |
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○ |
検
査の重要性や,アメリカ産婦人科学会の推奨する検診について説明する. |
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説
明
○ |
標準治療は,手術治療と放射線治療の二つである. |
○ |
手術で子宮頸癌を完全に摘出できれば根治が可能である.妊孕性温存を希望する場合は,0期の上皮内癌に準じて子
宮円錐切除を行う.Ia2期,Ib期〜IIb期の場合は,広汎子宮全摘出術を施行する. |
○ |
扁平上皮癌であれば,状況によって放射線治療で根治が期待できる. |
○ |
化学療法は,単独では根治は期待できず,化学療法併用放射線療法が行われる.化学療法の薬剤として,CDDP
(シスプラチン)がよく用いられる.また近年,分子標的薬が注目を浴びている. |
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分)
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○ |
子宮体癌のMRI画像
テキストP.163 図6 -4「子宮体癌のMRI画像」を提示する. |
説明
○ |
危険因子は,肥満,未産(不妊),遅い閉経と一般的に指摘されている. |
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説
明
○ |
子宮体癌の子宮癌全体に占める頻度は,1983(昭和58)年から2001(平成13)年で15.2%から
42.2%へと増加した. |
○ |
子宮体癌の大多数は腺癌である.そのうち,約90%は類内膜癌である. |
○ |
子宮体癌は,I型(エストロゲン依存型)とII型(エストロゲン非依存型)に大別され,I型は閉経期ごろまでの
発症が多く,子宮体癌の約70%を占める.一方,II型は閉経期以降の発症が多い. |
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説
明
○ |
子宮体癌検診対象者は,最近6か月以内に不正出血の症状をもつ |
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1. |
50
歳以上 |
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2. |
閉
経期以降 |
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3. |
未
妊婦で月経不規則 |
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のいずれかに該当する女性である(老人保健法による健康診査マニュアルより). |
○ |
わが国の子宮体癌の内膜細胞診陽性率は79〜95%,偽陰性率は13%である. |
○ |
経膣超音波断層法の子宮内膜の厚さの評価も補助診断として有用である. |
○ |
腫瘍マーカーは,リンパ節転移を含めた癌の進展度の把握,治療効果の判定,予後判定や再発の早期発見に有用であ
る. |
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説
明
○ |
治療の基本は進行度の確定目的を含めた手術療法である. |
○ |
進行期Ic期以上では術後補助療法が追加治療される.術後補助療法には放射線療法や化学療法が選択されるが,確
定されたものはない. |
○ |
若年子宮体癌では,子宮内膜掻爬と高用量黄体ホルモン療法を併用する子宮温存療法が試みられている. |
○ |
5年生存率はI期82.2%,II期73.6%,III期43.1%,IV期12.3%である(2008年日本産科 婦人科学会子宮癌委員会報告). |
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説
明
○ |
危険因子は,肥満,妊娠や分娩数が少ないこと,不妊傾向,エストロゲン単独療法,家族歴,動物性脂肪の摂取が多
いことなどがある. |
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説
明
○ |
上皮性卵巣癌の好発年齢50歳代,胚細胞腫瘍は若年層に好発する. |
○ |
人口10万人比の罹患率は,1975(昭和50)年は4.5だったが,1998(平成10)年には8.3,死亡
率は1950(昭和25)年の1.2が2000(平成12)年には4.3と,ともに増加している. |
○ |
表層上皮性・間質性腫瘍や胚細胞腫瘍など14に分類される. |
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説
明
○ |
上皮性卵巣腫瘍のうち,漿液性腺癌は卵巣癌の40〜50%を占める. |
○ |
粘液性腺癌は5〜15%を占め,肉眼的に多房性で,粘液性のゼリー状液体で満たされている. |
○ |
胚細胞腫瘍は全卵巣癌の約5%である.この腫瘍は,若年層に好発し,片側性にみられる特徴があり,早期発見,早
期治療が行われれば,治癒可能である. |
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説
明
○ |
超音波検査と腫瘍マーカーとを組み合わせた検診が試みられているが,適切な検診システムは確立されていない. |
○ |
間接診断は,内診,画像診断(超音波検査やMRI検査),腫瘍マーカーなどである. |
○ |
腫瘍マーカーは,リンパ節転移を含めた癌の進展度の把握,治療効果や予後の判定,再発の早期発見に有用である. |
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説
明
○ |
1997(平成9)年に日本産婦人科学会と日本病理学会により『卵巣腫瘍取扱い規約 改訂第2版』が出され,こ
れに基づいた診断・治療が行われている. |
○ |
治療の柱は手術療法と化学療法である.ただし,化学療法のみで治療するのは現在のところ不可能で,手術療法が基
本的治療手段である. |
○ |
標準的化学療法は,タキサン製剤とプラチナ製剤の併用療法で,代表的なものとしてパクリタキセルとカルボプラス
チンのTJ療法がある. |
○ |
5年生存率は,I期92.6%,II期70.1%,III期37.5%,IV期25.5%である. |
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(10
分)
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説
明
○ |
男性にもごくわずか(全乳癌の0.4%)発生する. |
○ |
危険因子は,高齢,未婚,低初潮年齢,高閉経年齢,高齢初産,授乳経験なし,肥満,良性乳腺疾患の既往,乳癌家
族歴,本人の乳癌既往歴である. |
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板
書
○ |
各箇所ごとの乳癌発生頻度
テキストP.168 図6 -5「各箇所ごとの乳癌発生頻度」を提示する. |
説明
○ |
乳房腫瘤に気づいて来院する患者が90%を占める. |
○ |
乳汁分泌は,片側単孔性の場合のみ乳癌の可能性がある. |
○ |
皮膚症状は出にくく,わかりにくい.症状が出る場合は,えくぼ症状,皮膚萎縮,皮膚潰瘍の順で進行していく. |
○ |
腫瘍切除生検が最も正確な診断であり,次に針生検がある. |
○ |
検査はマンモグラフィーと超音波検査が代表的である. |
○ |
高齢者ではマンモグラフィー,若年者では超音波検査が有用である. |
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書
○ | 乳
癌の触診の体位
テキストP.168 図6 -6「乳癌の触診の体位」を提示する. |
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板
書
○ |
乳癌のTNM病期分類
テキストP.169 図6 -7「乳癌のTNM病期分類」を提示する. |
説明
○ |
小葉癌(浸潤癌と非浸潤癌)と乳管癌(浸潤癌と非浸潤癌)がある. |
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説
明
○ |
パジェット病は,乳頭のかゆみや灼熱感を主訴とし,乳頭上皮のびらん,潰瘍を呈する.乳頭にのみ病変が限局して
いる場合は,予後がよく,乳房に腫瘍を伴う場合は予後が悪い.多くは,高分化浸潤乳管癌で,乳癌全体の1%を占める. |
○ |
炎症性乳癌は,乳房全体が急激に大きくなり,発赤,熱感,浮腫を示し,時に疼痛を伴う.進行が早く,化学療法,
ホルモン療法,放射線療法が行われる.全乳癌の3%以下で,最も悪性度が高く,早期にリンパ節転移を起こしやすい. |
○ |
両側乳癌は50歳未満の女性に多く,同時に両側に発生する率は約1%以下で,異時的に発生する率は5〜6%であ
る. |
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説
明
○ |
転移した乳癌のホルモン治療は,エストロゲン受容体陽性の場合60%,プロゲステロン受容体陽性の場合80%が
有効である. |
○ |
受容体陽性の患者にはホルモン治療,陰性の患者には化学療法が推奨される. |
○ |
分子標的治療薬トラスツズマブはシグナル伝達阻害薬で,癌の増殖を抑える新薬である.日本では転移性乳癌の治療
にのみ認められている. |
○ |
根治治療には,乳房温存手術,胸筋温存乳房切除術,胸筋合併乳房切除術があり,多くは腋窩リンパ節郭清を行う. |
○ |
化学療法には,CAF療法(シクロホスファミド,アドリアマイシン,フルオロウラシル),CMF療法(シクロ
ホスファミド,メトトレキセート,フルオロウラシル)があり,タキサン製剤(パクリタキセル,ドセタキセル水和物)の併用も施行される. |
○ |
比較的化学療法に反応する腫瘍で,約60%の奏効率が得られている. |
○ |
放射線治療は,乳房温存療法で術後の局所残存癌に対する治療に使用される.再発乳癌の脳転移では,ガンマナイフ
(集光照射)によるピンポイント治療が多い. |
○ |
予後は病期決定が重要であり,5年生存率は病期によく相関している. |
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