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7回 授業案:第2章 病態症候論
序論−身体の不調はどう現れるか / 1.ショック / 2.意識障害
学習項目
【序論−身体の不調はどう現れるか】
1. 身体の不調のとらえ方
1)疾患別の分類
2)病因別の分類
3)症状・徴候別の分類
2. 疾病・病態と症状・徴候の関係
【1.ショック】
1. 原因と分類
1)循環血液量減少性ショック(hypovolemic shock)
2)心原性ショック(cardiogenic shock)
3)閉塞性ショック(extracardiac obstructive shock)
4)血液分布異常性ショック(distributive shock)
2. 病態生理
1)第1段階(代償性ショック)
2)第2段階(非代償性ショック)
3)第3段階(不可逆的ショック)
3. アセスメント
1)病歴の聴取
2)症状
3)検査所見
4. ケア
1)処置
2)治療と看護
【2.意識障害】
1. 原因と分類
1)原因が頭蓋内にある意識障害
2)原因が頭蓋外にある意識障害
2. 病態生理
1)頭蓋内疾患
2)頭蓋外疾患
3. アセスメント
1)観察のポイント
4. ケア
1)看護
2)治療
今回の目標
【1.ショック】
ショックとは何かを説明できる.
ショックの原因を分類できる.
ショックの段階を説明できる.
ショック時の観察ポイントを説明できる.
ショックへの対応の流れと治療の原則が説明できる.
【2.意識障害】
意識障害とは何かを説明できる.
意識障害の原因を分類できる.
意識障害の原因としての頭蓋内病変と頭蓋外病変の違いを説明できる.
意識障害の評価法を説明でき,意識状態を判定できる.
意識障害の治療,看護の原則が説明できる.
使用する教材・準備物
テキスト: ナーシング・グラフィカ3 疾病の成り立ち 病態生理学,メディカ出版
資料映像: 「ジャパン・コーマ・スケール」
パワーポイント
講義の工夫点・留意点
1. 解剖生理学で学んだ知識を想起しながら病態生理を理解できるよう講義する.
2. ショックと意識障害の関連について明確になるよう講義する.
3. 意識障害は急性期と慢性期では注目する視点が違うことがわかるよう講義する.
講義の評価視点
○学生への評価視点
1. 解剖生理学の知識が定着し,病態生理の理解につながったか.
2. 理解し学習する態度で授業に参加できたか.

○教員への評価視点(自己評価)
1. 解剖生理学の知識を想起させながら,学生の理解を深めるよう講義できたか.
2. ケアにつながるよう講義できたか.
学生への自己学習課題
○予習
テキスト(P.97〜115)を読んでくる.

○復習
1. 病態生理,症状の発現機序について理解を深め,ケアとして何が必要であるかを明確にする.
2. 以下の視点について整理する.
1)ショックの四つの原因と分類,ショックに至る機序について理解する.
2)ショックの段階とそのケアについて理解する.
3)意識障害とは何か,JCSとGCSを説明できるようにする.
4)意識障害時のケアについて目的と方法を明確にして理解する.


段階
時間
指導内容
指導方法
留意点
導入
5分
学習目標の提示
板書(授業終了まで消さない)
学習目標
【1.ショック】
1.
ショックとは何かを説明できる.
2.
ショックの原因を分類できる.
3.
ショックの段階を説明できる.
4.
ショック時の観察ポイントを説明できる.
5.
ショックへの対応の流れと治療の原則が説明できる.
【2.意識障害】
1.
意識障害とは何かを説明できる.
2.
意識障害の原因を分類できる.
3.
意識障害の原因としての頭蓋内病変と頭蓋外病変の違いを説明できる.
4.
意識障害の評価法を説明でき,意識状態を判定できる.
5.
意識障害の治療,看護の原則が説明できる.

パワーポイント
学習目標
今回の学習の動機付けをする.
講義終了まで残し,終了時,学生の理解度を確認する.
第1
段階
10分
原因と分類
板書
ショックとは
組織を灌流する血液量の低下により組織が低酸素状態になり,機能障害を呈すること.

パワーポイント
ショックとは
1.
循環血液量減少性ショック
(hypovolemic shock)
板書
ショックの分類
テキストP.100 表2.1-1「ショックの分類」

パワーポイント
ショックの分類
説明
循環血液量減少性ショック(hypovolemic shock)
血液成分が体外または体内の循環系以外の部分に流出するために起こる.
分類
1) 全血の減少:体外・消化管や腹腔内などへの出血が原因
2) 水と電解質の減少:利尿薬の過剰投与や下痢が原因
3) 血漿の血管外への濾出:広範囲の熱傷や細菌毒素が原因

パワーポイントの循環血液量減少性ショックの部分を示しながら説明する.
2.
心原性ショック
(cardiogenic shock)
説明
心原性ショック(cardiogenic shock)
心臓のポンプ機能の低下により心拍出量が減少し,血圧が低下する病態.
原因疾患:主に心筋梗塞,その他(先天性心疾患,極端な徐脈・頻脈,大血管の閉塞など).

パワーポイントの心原性ショックの部分を示しながら説明する.
3.
閉塞性ショック
(extracardiac obstructive shock)
説明
閉塞性ショック(extracardiac obstructive shock)
広範囲の肺動脈塞栓症や緊張性気胸などによるショックが含まれる.
肺血管の閉塞・胸腔内圧上昇 → 肺血流障害 → 左心室への血液灌流障害 → 心拍出量低下→ ショック

パワーポイントの閉塞性ショックの部分を示しながら説明する.
4.
血液分布異常性ショック
(distributive shock)
説明
血液分布異常性ショック(distributive shock)
血管抵抗の減弱とシャント血流の増加による相対的な血液量不足の状態.
原因
1) 敗血症性ショック:サイトカインを介して,血管内皮より一酸化窒素・プロスタサイクリンが放出されるため血管抵抗が低下
2) アナフィラキシーショック:肥満細胞から放出されるヒスタミンなどにより血管抵抗が低下
3) 神経原性ショック:精神的な驚愕や強い打撃によるものや,中枢神経系への薬物・損傷によるものがある.交感神経機能の低下により血管緊張が虚脱することによる.

パワーポイントの血液分布異常性ショックの部分を示しながら説明する.
第2
段階
10分
病態生理
板書
ショックの臨床所見による3段階の分類
1.第1段階(代償性ショック)
2.第2段階(非代償性ショック)
3.第3段階(不可逆的ショック)

説明
初期には血液循環を回復するための生理学的反応(代償機序)が起きるが,長時間に続くと不可逆的な変化が生じる.

板書
ショックの病態生理
テキストP.101 図2.1-1「ショックの病態生理」

パワーポイント
ショックの病態生理
1.
第1段階(代償性ショック)
説明
第1段階(代償性ショック)
臓器血流の所見が明確でない段階
血圧低下,脈圧減少,頻脈がみられる.

パワーポイント中の代償機序を示しながら説明する.
2.
第2段階(非代償性ショック)
説明
第2段階(非代償性ショック)
臓器灌流障害の所見が明白になった段階
体液量の喪失,サイトカインなどの産生増加,血管内凝固亢進が生じる.

3.
第3段階(不可逆的ショック)
説明
第3段階(不可逆的ショック)
細胞死が起こる,不可逆的変化で多臓器不全が進行し死に至る段階
ショックに伴う重篤な合併症
1) 播種性血管内凝固症候群(DIC)
2) 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
3) 急性尿細管壊死

パワーポイント中の多臓器不全(MOF),播種性血管内凝固症候群(DIC)に至る機序を示しながら説明する.
第3
段階
10分
アセスメント
板書
アセスメント
1.病歴の聴取
2.症状
3.検査所見

説明
ショックのタイプのうち,どのタイプか鑑別診断し,次に原因を診断し同時に適切な処置・治療を行う.

パワーポイント
アセスメント
1.
病歴の聴取
説明
病歴の聴取
患者や目撃者から聴取する.
既往疾患・既往歴:心血管系疾患,潰瘍,アレルギー,内分泌疾患など
その他:水分摂取・排泄状況,使用薬剤,治療の有無・内容

2.
症状
板書
テキストP.103 表2.1-2「ショック時によくみられる症状」

パワーポイント
ショック時によくみられる症状
説明
ショックの5Ps
1)蒼白(pallor),2)虚脱(prostration),3)冷汗(perspiration),4)脈拍触知不能(pulselessness),5)呼吸不全(pulmonary deficiency)
その他の症状
血圧低下,脈拍減少,心拍数増加,尿量減少,皮膚温低下,静脈虚脱,意識低下,代謝性アシドーシスなど

パワーポイントを示しながら,病態生理を中心に理解できるように説明する.
3.
検査所見
説明
検査所見
血液検査:急性出血ではヘモグロビンやヘマトクリットは低下しない.
血液ガス:動脈血酸素分圧(Pao2)は低下していることが多い.BEの低下はショックの重症度の指標となる.
胸部X線:心拡大や肺水腫を検出するのに有用.
心電図:不整脈に由来する心原性ショックの診断および治療のために不可欠である.
血行動態モニター:ショックの診断,重症度の判定,治療効果の判定などに有用.観血的血圧測定,スワンガンツカテーテルによって測定する.

第4
段階
10分
ケア
1.
処置
発問
ショックの影響を最小限にするための援助方法は何ですか?

説明
処置
静脈環流量を増やす:テキストP.104 図2.1-2「ショック時の体位」を参照する.
酸素投与:換気不全,Pao2<60mmHgの場合は気管内挿管が必要
鎮痛薬や鎮静薬の投与

学生3名を指名する.
組織が低酸素状態を改善させ,機能障害を最小限に食い止めるために何をすればよいかを考えさせる.
2.
治療と看護
説明
ショックの治療の原則は全身管理と原因となった基礎疾患に対する治療.
治療と看護
輸液・輸血
カテコールアミン投与:心拍出量を増加し,脳・心臓への血流を増加する.
血管拡張薬:心原性ショックで肺うっ血がある場合に投与する.
大動脈内バルーンパンピングと補助人工心臓:心原性ショックの場合によく用いられる.
尿量のチェック:尿量は臓器循環不全を評価する指標として重要.
原因療法
1) 循環血液量減少性ショック
出血源の止血と輸液による循環血液量の回復
2) 心原性ショック
心臓ポンプ作用の改善
3) 閉塞性ショック
緊張性気胸:胸腔ドレーン挿入
肺動脈塞栓症:血栓溶解
4) 血液分布異常性ショック
敗血症性ショック:殺菌的抗生物質の静注投与
アナフィラキシーショック:気道確保,治療薬としてアドレナリン,副腎皮質ステロイドが用いられる.
神経原性ショック:循環血液量の調節が重要

第5
段階
15分
意識障害の原因と分類
板書
意識とは
覚醒していて,周囲に起こっている状況を認知し,適切な反応ができる状態.
意識障害の原因と分類
1) 原因が頭蓋内にある意識障害
2) 原因が頭蓋外にある意識障害

パワーポイント
意識とは
1.
原因が頭蓋内にある意識障害
説明
原因が頭蓋内にある意識障害
大脳皮質・脳幹部の病変で発症する.
分類
1) 神経学的局所症状が起こる意識障害
2) 髄膜刺激症状を伴う意識障害
神経学的局所症状が起こる意識障害
1) 突発した発症形態を示すもの
主な疾患:脳塞栓・脳血栓・脳出血
症状:片麻痺
前駆症状あり:脳栓塞・脳血栓,前駆症状なし:脳出血
2) 徐々に発症する形態を示すもの
1〜3カ月以上を要し発症
主な疾患:脳腫瘍,慢性硬膜下血腫
3) 外傷に伴い発症するもの
転倒や交通事故による頭部あるいは全身の打撲が原因
主な疾患:頭部外傷,硬膜下血腫,硬膜外血腫
4) 発熱が先行するもの
感染(直接感染,血行感染)により発症
主な疾患:脳膿瘍,静脈洞血栓症,脳脊髄炎
髄膜刺激症状を伴う意識障害
1) 髄膜刺激症状が著明で強度の頭痛を伴うもの
クモ膜下出血
2) 髄膜刺激症状と発熱を伴うもの
髄膜炎,脳炎

テキストP.108 表2.2-1「意識障害の原因別分類」にマーカーするよう指示する.
頭部外傷の荒木式分類を調べて学習しておくように指示する.
発問
髄膜刺激症状とは何ですか?

学生2〜3名を指名する.
解剖生理学の知識を想起させる.
説明
髄膜刺激症状
項部硬直,ケルニッヒ(Kernig)徴候,ブルジンスキー(Brudzinski)徴候
テキストP.109 プラスα「項部硬直」,「ブルジンスキー徴候」を参照.
テキストP.109 図2.2-1「ケルニッヒ徴候」を参照.

項部硬直は項部を指し示し,教員の頸を動かし具体的な状態を示す.
髄膜刺激症状についてはプラスαとテキストの図で説明する.

2.
原因が頭蓋外にある意識障害
説明
原因が頭蓋外にある意識障害
毒素が全身循環し,中枢神経も同時に侵される.
原因別分類
1) 血圧が低下しショック症状のとき
2) 黄疸がある
3) チアノ−ゼがある
4) 高熱がある
5) 尿所見異常がある
6) 中毒が原因
7) 低体温
1)の血圧低下は毒素が原因ではない.
テキストP.108 表2.2-1「意識障害の原因別分類」も参照する.
意識障害の原因として,特に肝性昏睡,糖尿病性昏睡,CO2ナルコーシスは重要.

分類1)〜7)にマーカーするよう説明する.
ショック時の意識障害についてはショックの項で学習済みである.
第6
段階
15分
病態生理
板書
意識障害の病態生理
脳幹部周辺部位の病変で覚醒障害が生じ,大脳皮質病変で意識内容の障害が発生する.

パワーポイント
意識障害の病態生理
発問
覚醒の程度は意識レベルとも呼ぶが,どのように判断するか?

説明
意識内容の障害
考えることを休止する,あるいはその反対の過激な状態
外観の観察では,うつや不穏(興奮)状態

学生2〜3名を指名する.
覚醒の水準は解剖生理学で学んだJCS,GCSを想起させる.
1.
頭蓋内疾患
説明
頭蓋内疾患
脳の組織損傷による.
梗塞では脳浮腫,出血・腫瘍などの塊(mass)により頭蓋内圧亢進   → 脳ヘルニア(ヘルニア側の対光反射の減弱 → 瞳孔不同)
意識レベルは頭蓋内の状態をそのまま反映する(頭蓋内圧を予測するモニターである).

テキストP.110 図2.2-2「脳ヘルニアの状態」を用い脳ヘルニアを説明する.
2.
頭蓋外疾患
説明
頭蓋外疾患
全般的大脳機能の低下による意識障害
頭蓋内圧亢進をきたすことがない → うっ血乳頭や対光反射の異常は起こさない
原因疾患の治療で意識レベルは回復する.

第7
段階
10分
(5分)
アセスメント
1.
観察のポイント
板書
意識障害のアセスメント
意識レベルの低下に伴い,何よりも優先して観察しなければならない項目は「呼吸状態」である.
テキストP.110 図2.2-3「頭蓋内圧亢進のメカニズム」

パワーポイント
意識障害のアセスメント
説明
観察のポイント
呼吸障害:血中酸素濃度を低下させる → 意識障害を助長する → さらに呼吸状態が悪くなるという悪循環を起こす.
頭蓋内圧亢進症状の有無
1) クッシング徴候:血圧上昇,徐脈,徐呼吸(深くゆっくりした呼吸)
2) その他:対光反射の消失,瞳孔不同など
テキストP.111 図2.2-4「頭蓋内圧亢進の臨床徴候(モントリオール神経学病院の看護マニュアルより)」を参照する.
病歴聴取
1)いつ発症したのか,2)その後は進行性かどうか,3)意識障害の程度の推移,4)呼吸状態は正常か,5)その他の頭蓋内圧亢進症状の有無,6)意識障害以外の症状の有無,7)医学的診断(意識障害の原因の探索),8)治療方法は何を選択するのか
意識障害時の評価
ジャパン・コーマ・スケール(Japan Coma Scale;JCS)
グラスゴー・コーマ・スケール(Glasgow Coma Scale;GCS)
注意: JCSとGCSは急性期=生死に直結する覚醒障害がある時期に有用であり,遷延性意識障害では桁の判断が急性期とは適合しない.

テキストの1〜8にマーカーするように説明する.
GCS,JCSは質問済みであるため,確認のみとする.
意識障害と認知障害の意味することの違いと評価への影響について留意する.
資料映像「ジャパン・コーマ・スケール」
(5分)
ケア
1.
看護
説明
ケアの目標
頭蓋内圧を亢進させない.
看護
呼吸状態を安定させる.

発問
呼吸状態を安定させるためにはどんな処置がありますか?

学生2〜3名を指名する.
説明
呼吸状態を安定させる
1)気道を確保する,2)酸素投与,3)気道内分泌物の吸引,4)低侵襲の呼吸理学療法,5)気管内挿管,6)自発呼吸の消失または過呼吸時の人工呼吸器装着による呼吸補助
合併症の予防
褥瘡:皮膚の除圧,スキンケア,栄養補給など
肺梗塞:下肢の挙上,弾性ストッキングの着用

学生の回答に補足説明をする.1〜6を確認する.
2.
治療
説明
治療
意識障害の治療の原則は,脳浮腫・循環障害・水頭症の対症療法(頭蓋内圧亢進に伴う脳ヘルニアを起こさないための治療)
非観血的治療法
ステロイド薬の投与
頭蓋内圧の低下,血液脳関門(BBB)の安定化
大量投与の際は副作用に注意
浸透圧利尿薬の投与
脳容積を減少させる
リバウンド現象(投与後,一次的に脳圧が低下した後,逆に脳圧が上がる現象)に注意する.観察が重要.
観血的治療法
外減圧術:頭蓋骨の一部を除去し,頭蓋内圧を低下させる.
テキストP.115 図2.2-7「外減圧術」を参照する.
内減圧術:頭蓋内容(腫瘍や血腫)を除去し,頭蓋内圧を低下させる.
脳室ドレナージ術:脳室内の脊髄液や血液を持続的に排出し,頭蓋内圧を維持する.

テキストP.114 表2.2-3「脳浮腫の改善薬の種類と副作用」に沿って説明する.
まとめ
5分
授業のまとめ
説明
学習目標に沿って項目を説明する.
ショックとは組織を灌流する血流の低下による組織の低酸素状態のことで,原因別に四つに分類される.
ショックは段階別に代償性・非代償性・不可逆性に分けられる.
ショックの重症度を判断し,ショック体位,酸素投与,呼吸管理などを行う.
意識障害を起こすもので脳幹部に問題があるものは覚醒障害,大脳皮質に問題があるものは意識内容に障害を起こす.
意識レベルの低下に伴い呼吸状態の観察が重要であり,呼吸状態を安定させるケアが必要である.

課題
1. 病態生理,症状の発現機序について理解を深め,ケアとして何が必要であるかを明確にする.
2. 以下の視点について整理する.
1) ショックの四つの原因と分類,ショックに至る機序について理解する.
2) ショックの段階とそのケアについて理解する.
3) 意識障害とは何か,JCSとGCSを説明できるようにする.
4) 意識障害時のケアについて目的と方法を明確にして理解する.

予習
テキスト(P.116〜128,P.139〜143)を読んでくる.